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佐世保市の福祉サービスの状況

息子は重度の知的障害を伴う自閉症でA1判定の療育手帳を持っています。

3年前まで住んでいた関西では、通所サービス(デイサービス)、行動援護、日中一時支援、短期入所(ショートステイ)を使い分けていました。

行動援護とは重度の知的障害・精神障害の方を対象としたサービスで、行動上著しい困難がある場合に、本人の危険を回避するための援助や移動の介護を行うサービスです。専門的な研修を受け資格要件を満たしたスタッフが担当してくれます。常に介護を要する方が利用の対象となっています。

このサービスにより息子は好きな活動を安全に楽しむことができました。マンツーマンでの対応なので息子の苦手だった水遊びも繰り返し連れて行ってもらい、今では大好きな活動のひとつになっています。学校のプールも毎年泣いて入れず、プールサイドにビニールプールを出してもらい足だけ浸ける練習をしていたのがウソのよう!余暇活動を増やすことを目標にしているのでこれは大変嬉しいことです。デイサービスのような集団活動では難しい活動も個人なら対応可能。集中してその子に合ったサービスを受けられます。

3年前に引っ越してきてこちらでも行動援護を利用しようと思い市役所に出向くと受付の方が「行動援護?」と話が通じません。確かに移動支援は市町村の事業で行動援護は国の事業にはなりますが、全国で使えるサービスのはず。担当者の方が不在で分からないということで別日にもう一度出向くことになりましたが、ずっと当たり前のように利用していたサービスが使えないことに驚きと焦りを感じました。

結局佐世保では行動援護に対応できる事業所が1か所しかなく、そこも待機者がいるということで今も利用できないままです。私と同じように他県から転入された方々もこのサービスが使えないことに大変驚いていらっしゃいまいた。

行動援護同様に短期入所も然り。やはり対応できる事業所が無いに等しい。

祖母が亡くなったときも短期入所に預け帰省したこともあります。家以外での宿泊が困難で私の実家でさえ2~3日はほぼ寝れなったりする息子を、宿泊の練習で月1回くらいのペースで短期入所を利用していたこともあります。そういう機会がなくなるのは本当に困るし、緊急事態が起こった場合、預け先がない人はどうしたらいいのでしょう。

佐世保市に限ったことではないかもしれませんが、制度はあるのに支援を受けられる状況にないことに危機感すら覚えます。

さらに驚いたのはこういう支援があること自体、お母さん方がご存知でないこと。

支援学校に通われているお母さんですらほとんど知らないと言われていたのには非常に驚きました。困ってないわけでは決してなく、自分の体を壊してでも自分がなんとかしないと、と思って疲弊している状態なのです。これはとても悲しいことです。お母さんがまず健康でいないと家庭がうまく機能するわけがありません。

現在、ある大学の先生方が佐世保市の福祉サービスの利用状況などのアンケート調査を行おうとされており、その準備段階に私も参加させてもらっています。

アンケート調査でご家庭のお困り具合などを把握し、受けられるサービスを周知すると共に、市にもサービスの拡充を訴えていくのが目的です。

支援を必要とされるお子さんをお持ちのお母さん方が、きちんと「使える」支援にしていくためにユメマチ(ケアリー)もお手伝いができたらと考えています。

ご意見、ご質問等ございましたらいつでもご遠慮なくご連絡ください。

 

 

松本

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