モニタリング
先日福祉サービス受給者証の更新のためモニタリングを受けました。
モニタリングは年2回行われ、息子の現状について確認していきます。
急激な成長は見られないものの、半年前にはできなかったことや興味がなかったことに変化があり、息子の成長を確認するいい材料になります。
そのモニタリングの際に、強度行動障害スコアという質問に答えました。
質問は点数制になっており、例えば「ひどい自傷がある」という質問に、週1回以上あるなら1点、日に1回以上ある、と答えると3点、一日中ある、で5点というように5点満点で点数が累積される仕組みになっています。質問が11項目あり、10点以上で強度行動障害に当てはまることになります。息子はこれに該当することになり、福祉サービス受給者証も申請し直しになりました。
私自身もヘルパーの資格を持っていて以前児童デイで働いていたのですが、その時に強度行動障害支援者養成研修を受講したことがあります。どういう支援が必要なのか、どうやったらうまく関わられるのか試行錯誤で勉強した記憶がありますが、まさか息子が強度行動障害に当てはまることになるとは夢にも思っていませんでした。「強度」とつくだけあって他人に怖いイメージすら感じさせます。わが子がそんな弊害を持ち合わせていることに落胆し、改めて息子の障害の重さを認識することになりました。
強度行動障害
強度行動障害とは自傷、異食、他害など、生活環境への著しい不適応行動を頻回に示すため、支援が困難であり虐待につながる可能性が高い状態を言います。
精神科的な診断(知的障がい、自閉症など)ではなく、行政や福祉においてその状態を定義づけるための用語として用いられます。
当たり前ですが、親として産まれてからずっと関わっているので、それほど息子の障がいの重さを感じずに生活していますが、この子がもし健常児として産まれてきていたらもちろん障がい児を持つ親としてのこの辛さを感じることはなかったはずです。息子と他愛もない会話をしてときには笑い、ときにはケンカをすることもあったのかなと思うと、せつない気持ちになってしまうのは事実です。
幼少のころからABA(応用行動分析)療育を取り入れ、私としては療育に力を入れて頑張ってきたつもりだったのですが、それでも息子の重度さを健常児と変わらないくらいに近づけてあげられることはできませんでした。
ただ、あのときの頑張りは決して無駄だったとは思っていません。褒められることが大好きな子に育ち、あきらめて下さいと言われた発語も、少しではありますが習得することもできました。音楽が大好きで音楽に合わせて体をゆすって踊っている姿は見ているこちらも楽しくさせてくれます。間違いなく家族のムードメーカーです。
重度の知的障害を伴う自閉症に、強度行動障害とまさかのフル装備となった息子ですが、昔の私とは違い、今は何でも来い!と構えていられるようになっています。
こう思えるようになれたのも支えてくれた方々のおかげです。
今回、そういう定義はつくことにはなりましたが息子は息子。身長は随分前に越されましたが、精神年齢は2~3歳児相当くらいとまだまだかわいい盛り(笑)。
何ら今までと変わるところはありません。
私にとってはかけがえのない愛おしい息子です。
たくさんの幸せを私たち家族に与えてくれる息子に感謝しつつ、私も惜しみない愛情をこれからも注いでいこうと思います。
松本
コメントを残す